触るグリフを利用した「効果的な英語学習」方法について

 

(左)フォニックス版シート,(右)英単語記憶定着シート

 

触るグリフは、立体文字を「見ながら触れて音読」する触読版学習ツールです。

手で触れて確かめて「文字のカタチ」や「単語のスペル」の記憶を、精緻かつ強固に形成します。

この効果は英語学習にも利用できます。触るグリフで英単語を見ながら触れて音読すると、触覚刺激を認知的な手がかりとして、効果的な「スペル」と「読み方(音)」の結びつき(連合記憶形成)を促すことが出来ます。

この記憶が形成されると、英単語を覚える時には、スペルと読み方の「組み合わせ」として覚えやすく、思い出しやすくなります。読む時は、これらの学習記憶に照合することで読みやすくなります。

触るグリフには英単語の「スペルと読み方(音)」の対応関係を集中して学ぶ『フォニックス版シート』と、730〜1000個の英単語を網羅して学ぶ『英単語記憶定着シート」の2つの教材があります。

 

基本的な「実施の流れ」として、立体化されたアルファベット文字も大きく、フォニックスに対応した単語を段階的に学ぶ『① フォニックス版シート』で「スペルと読み方」の結びつきを形成してから、さらに『② 英単語記憶定着シート』で実際に沢山の英単語のに触れる事で汎化を促します。

初めて触るグリフの英語教材を利用する場合は、この①⇒②の方法を推奨しています。

 

【英単語記憶定着シートから先に始める場合】

高校受験を控えているなど、限られた時間の中で効率よく英単語学習を行いたい場合は『英単語記憶定着シート』からはじめてもかまいません。必ずしもフォニックス版から始める必要は無く、沢山の英単語の「スペル」と「読み方(音)」のパターンに触れることで、読みの規則が自然と定着してきます。フォニックス版から始める場合に比べると効率は落ちますが、分量も多いので同じ効果があります。

 

英単語学習の難しさについて

 

 

日本語と英語は、言語としての語族間距離が遠く、日本人は英語学習が苦手です。発音、文法、などの違いの他に文字と「文字の読み」と「単語の読み」の対応一致の問題があげられます。

日本語の場合は、仮名の読み方を並べるだけで、多くの単語は読めます(例,りんご)。日本語は頭の中での音韻処理負担の少ない言語です。しかしながら、英語の場合は、アルファベット文字の読みとは異なる単語の読み方があります(例,Apple)。

英語の「文字の読み」と「単語の読み」が一致しない事が、頭の中での音韻処理負担となり、日本人にとって英単語の「綴り」が覚えにくい理由としてあげられます。

 

ディスレクシア(読み書き障害)の英語学習の難しさ

 

 

ディスレクシア(読み書き障害)の特性を持つ人の多くは、英語学習がとても苦手です。ディスレクシアは文字と音の結びつきなど、音韻障害を中心とした障害ですが、英語の持つ「文字と音の対応関係の複雑さ」が大きなハードルとなってしまします。

 

特に「英単語」を覚えるのが苦手で、何度手で書いて覚えても、すぐに忘れて英単語が記憶定着しないなどの特徴があります。英文を読むハードルもあり、英文を見ても、なかなか頭に入ってきません。

ディスレクシアの英語学習の難しさは関する内容は

⇒「日本人の英語ディスレクシア」という記事に詳しく記載しています。

その場合、触るグリフで英単語のスペルを手で触れながら、スペルの触覚刺激を認知的なキュー(手がかり)として、文字と音(読み)の結びつき(連合記憶形成)を促すことができます。

 

・英単語を何度書いても覚えられない(英単語が記憶定着しない)

・英文が頭に入ってこない(英文を読むと疲れる)

・触覚刺激を認知的なキュー(手がかり)として、スペルと読みの連合記憶形成を促せる

 

『フォニックス×汎化学習』の組み合わせ効果

 

 

①フォニックス版シートで、英単語の「スペル」と「読み方」 の結びつき(連合記憶)をしっかりと形成させる。次に、②英単語記憶定着シートで、沢山の英単語に触れて、①のフォニックス版で定着させた学習記憶を汎化させる①⇒②の学習がとても有効です。英単語を覚えるのが楽になり、また読む時も負担が軽減します。

 

英語スペル(綴り)と「読み方」の学習

 

触るグリフ「フォニックス版」の特徴として、アルファベット1文字が大きくて、手で触れて字形やスペルを認識しやすい事です。字形の記憶がスムーズに形成されます。またフォニックスの規則に則り、英語のスペルと読みの対応関係を効率的に学べます。

触読学習に初めて取り組む方は、まずは大きめの文字で作られたフォニックス版シートで、英単語のスペルと読みの連合記憶を形成することを推奨します。

 

 

沢山の英単語に触れて汎化を促す

フォニックス版シートで、一通りの「英語スペル」と「読み方(音)」の結びつきを学んだ後は、実際に沢山の英単語を見ながら触れて音読することで、学習内容の汎化を促していきます。英単語自体もしっかりと覚えられるように、コンピュータ解析で抽出した、小中学生で習うもっとも基本的で大切な英単語1000個を揃えています。

沢山の英単語のスペルと読みのパターンに触れている中で、自然と読みの知識が定着して英語力の土台が鍛えられます。これから英語の土台を鍛えたい中学生や、英語を学び直したい社会人にとっても最適な内容となっています。

 

 

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